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伊予市誌

三、伊予市保管の美術工芸品

 五色浜館書額 
 彩浜館に保存されてある。日向(宮崎県)高鍋藩の旧藩主秋月種樹の筆になり、秋月種樹がたまたま彩浜館へ来遊のとき、揮ごうしたものであって、第252図に見られるとおり、力強いものを感じさせる立派なものである。

 絵画・扁額一五点 
 これらも彩浜館に保存されている。深田直城・名草逸峯・森琴石・三宅呉暁ら、明治画壇中の新鋭一五画伯が彩浜館に来遊したときに描いたものである。第253図~第255図はその一部を示すものである。

 江山焼抹茶茶わん 
 伊予市立図書館資料室に保存されている。明治の元勲伊藤博文が一九〇九(明治四二)年に彩浜館に来遊したとき、市内湊町の槇鹿蔵(江山と号した)が同館の前の庭にかまを築いて焼いてみせた。その際、博文が抹茶茶わんに揮ごうしたという珍しいものである。

 十錦茶わん五客 
 灘町小谷屋友九郎が自庭で焼いた。号を乾斎といっていた。上三谷の武智惣五郎が市に寄贈したものである。