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伊予市誌

二、俚諺

 俚諺は、私たちの祖先が永い生活の中で体験したことを、いましめとして後の人々のために残し、伝承されてきたもので、現在の科学でもその正しさが立証されることが多い。
 伊予市の地方に残っているこうした俚諺の中から、主なものをあげてみると、語句が少しずつちかっているが、大別して天候に関するものと、生産に関するものと、その他に分けられる。

 天候に関するもの
 ・夕方、西に雲の土手ができると雨になる
 ・東くもれば雪となる
 ・なつのゆうやけ みとをさげ(雨がふる)
 ・秋の夕やけ 鎌をとげ (晴天になる)
 ・青大将が出ると雨が降る
 ・朝、虹が立つと雨が降る
 ・かつぼがとぶと雨が降る
 ・大霜があれば雨がちかい
 ・猫が顔をかくしてねると雨が降る
 ・朝にじにかわいい子を橋わたすな
 ・朝にじに川むこうへ渡るな
 ・月が笠をかぶると雨が降る

 生産に関するもの
 ・うりとなすびは取るほどなる
 ・桜切るばか、梅切らぬばか
 ・ごほうは彼岸にまけ
 ・ごまは長じり(長いうね)にまけ
 ・作を肥やさず 土肥やせ
 ・さんりんぼうに種まくな
 ・たまねぎの茎は踏み倒すといい
 ・つぼめが早くくる年は豊作
 ・苗代半作
 
 その他
 ・朝がゆに夕ぞうすい
 ・朝寝・昼寝は貧乏のもと
 ・いきがけの駄賃
 ・うどの大木
 ・逢うたときに笠をぬげ
 ・からすが鳴くと人が死ぬ
 ・ころげたら石でもひろって起きよ
 ・ご飯をたべてすぐ寝ると、牛になる
 ・つめを焼くと気ちがいになる
 ・鳥居の上へ石を投げ、石がとまれば良縁がある
 ・土用三郎は米の値定め
 ・逃げた魚にこまいのがない
 ・のらの節句働き
 ・巳午の餅を焼いてたべると夏病みしない
 ・飯をこぼすと目がつぶれる
 ・夜つめをつむと親の死にめに会えん
 ・朝茶柱が立つとえんぎがいい