データベース『えひめの記憶』
愛媛県史 芸術・文化財(昭和61年1月31日発行)
あとがき
愛媛県史四〇巻のうち、「文化」は六巻あり、資料編として昭和五六年度『文学』、同五七年度『学問・宗教』を刊行した。また部門史としては、昭和五八年度『文学』、同五九年度『学問・宗教』を刊行し、昭和六〇年度に『教育』とともに本巻『芸術・文化財』を上梓し、全巻を完結することとなった。
本書は、美術・芸能その他を一二部門としたが、全分野を網羅しているとはいえない。しかし立項の各部門に予期しなかった未踏の領域も開拓され、また今日までの調査成果を掲げることによって、将来大成すべき指針を示すなど、体系化への意欲が見られるであろう。また文化財については、一見要覧し活用できるよう意図したものである。
本書の編さんは、愛媛県史編さん委員会文化部会が担当し、部会長は和田茂樹(愛媛大学名誉教授)が務め、部会の構成員及び執筆分担は次のとおりである。
委 員 石 井 進 元愛媛大学教授 (絵画)
同 高 本 鉄之介 愛媛県文化財保護審議会委員 (建 築)
同 乗 松 茂 元愛媛県立美術館長 (工芸・茶華道)
同 浅 海 忠 元愛媛大学教授 (書 道)
同 秋 田 忠 俊 元愛媛県立松山商業高等学校教諭 (出版・演劇)
同 森 川 國 康 松山東雲短期大学長 (記念物)
執筆協力者 毛 利 久 奈良大学教授 (彫 刻)
執筆協力者 松 岡 義 太 愛媛大学教育学部附属養護学校教諭 (絵画資料調査協力)
同 三 島 喜 徳 大山祇神社宮司 (工芸―第二節一)
同 中 田 勝 博 松山東雲短期大学助教授 (音 楽)
同 森 松 幸 夫 元愛媛県立松山南高等学校教頭 (能狂言)
同 細 田 虔 (財)愛媛県体育協会理事 (スポーツ)
同 松 久 敬 愛媛フリーフイターズくらぶ幹事 (報 道)
文化財については部会が担当し、近世の茶道は白田三雅氏、近世の出版は白方勝氏の協力をいただき、美術写真の撮影には特に忽那修徳・曽我忍両写真家のご協力を得た。各部門ごとに特色があり、それぞれの論考の展開や表現に相違もあるが、執筆者の持ち味を生かし、全体の調整には部会長が当たり、編集作業は臨時県史編さん部の森正康が担当した。
本書の刊行に当たり、貴重な資料の閲覧・調査及び写真の撮影・提供を快く承諾していただいた各資料所蔵者をはじめとして、愛媛県教育委員会・愛媛県立図書館・愛媛県立美術館・松山市立子規記念博物館・大山祇神社宝物館・愛媛県美術会・愛媛画人研究会・伊予史談会・愛媛新聞社・各市町村教育委員会及び公民館等関係諸機関の御懇情に対し深謝の意を表するとともに、参考にさせていただいた先学各位の御研鑽に対しても深く敬意を表する次第である。
昭和六十一年一月
愛媛県史編さん委員会文化部会長 和 田 茂 樹