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愛媛県史 学問・宗教(昭和60年3月31日発行)

おわりに

 ことばは、人間の毎日の暮らしをささえるものである。
 愛媛の人は、多く、伊予ことばにささえられて暮らしてきた。これからも、そのようであることが多かろう。
 自分のことば、自分のはぐくまれたことばに感謝したい。
 感謝して、「愛媛方言」を見つめれば、これは、おもしろいこと、だいじなことすくめである。私も、一愛媛人として、心あらたに、わが郷土のことばを見つめていきたいと考える。
 この実践によって、ことばの生活を、ひいては心の生活を、すこしでもゆたかにしていくことができたら、なによりのさいわいであると、私は思っている。

                                      (五九・六・一二)