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愛媛県史 学問・宗教(昭和60年3月31日発行)

第六節 西条・小松藩の洋学

 西条藩は、宗藩紀州藩と密接な関係があり、華岡青洲の春林軒家塾に木村右善・矢埜(野)周二・矢野左文・西原玄圭・近藤荒安・都築貞輔が入門、小松藩からは門川春堂が入門している。
 緒方洪庵の適塾へは、弘化四年(一八四七)西条藩から木村淳磧が入塾した。
 大洲の鎌田玄台には西条の小笠玄亮が師事してカスパル流外科を学んでいる。
 三余学舎をおこした尾埼星山(一八二六~一九〇三)は、漢学を近藤篤山に学び、国学者で蘭学に通じ『蘭学捷径』の著書のある水戸の鶴峯戊申(一七八六~一八五九)に師事し、また松江の金森建策に洋学を学んでいる。
 兵制洋化には両藩共に力を注ぎ、高島・江川両塾で学んだ神保竹逸(一八三五~一八八六)が指導者であった。