データベース『えひめの記憶』
愛媛県史 社会経済2 農林水産(昭和60年3月31日発行)
第一節 漁家経済③
さて養殖経営のうち、養殖支出率が最も低いのは、真珠母貝養殖漁家で、昭和五五年の三〇%から、昭和五一年の五七%の間に分布している。これに次いで低いのは真珠養殖漁家(図12-13)の最低四五%、最も高い年でも昭和五五年の五七%である。のり養殖漁家の昭和五六年は養殖支出が養殖収入を越え、養殖支出率は一〇七%にもなって、経営内容のきわめて不安定なことがわかる。ぶり類養殖漁家は六九~八五%の養殖支出率で、養殖漁業の中で最も高い。
つぎに養殖支出の費目別割合は、のり養殖の場合、減価償却費が全体の六一~七〇%、真珠養殖は種苗代(真珠母貝)が五七~六九%で、ぶり類養殖の場合は、えさ代が五九~六四%を占めている。真珠母貝養殖漁家については突出した支出費目はない。
図12-11 のり養殖漁家の養殖収支(1戸当たり) |
図12-12 真珠母貝養殖漁家の収支 |
図12-13 真珠養殖の養殖収支 |
図12-14 ぶり類養殖漁家の養殖支出 |
図12-15 のり養殖漁家費目別養殖支出割合(1戸当たり) |
図12-16 真珠養殖漁家費目別養殖支出割合(1戸当たり) |
図12-17 真珠母貝養殖漁家の費目別養殖支出割合(1戸当たり) |
図12-18 ぶり類養殖費目別支出割合 |