データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

愛媛県史 社会経済2 農林水産(昭和60年3月31日発行)

五 漁業就業者数


 漁業就業者の推移

 漁業者数の推移については表3-6に示したとおりである。本表の種類中、漁夫(明治一二年)、漁業者(大正七年)、水産業者(昭和八年)については明確な定義はないが、従事者(昭和二二年・二九年)は最盛時の漁業従事者を言い、就業者(昭和四四年・五三年・五六年)は年間を通じ三〇日を超える漁業従事者を指すので若干の調査対象に差異があるが、大正時代から昭和三〇年頃までの漁業者総数は三万余人で推移してきたが、昭和四〇年代から五〇年代へと次第に漸減する傾向にあり、昭和二九年の三万三、二一七人から五六年には一万七、三三〇人へと半減した。また、男性と女性の就業比率については女性の割合が減少する傾向にあり、同年では三一%から二二%へと女性の就業比率は低下した。全般的な漁業就業者数の減少は漁業の近代化が進んだことによる省力面での経営合理化がかなり行なわれたことと、漁家経済環境の困難性や労働条件が他産業に比べかなりきびしいことがその要因としてあげられる。また女子就業率の低下は漁船装備の高度化により省力面での寄与が大きいことによる。

表3-6 漁夫数・漁業就業者数等の推移

表3-6 漁夫数・漁業就業者数等の推移