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愛媛県史 地誌Ⅰ(総論)(昭和58年3月31日発行)

1 林業の地位

 全国有数の林業県

 空から見下ろした愛媛県は深い緑の樹林におおわれている。昭和五五年の県内の林野面積法三九万  九九〇二haで、これは土地総面積の七〇・五%を占める。全国の林野面積率が六七・六%であるから、これより約三%高い。豊かな林野から建築用材やパルプ用材となる素材や、しいたけなどが生産されている。県内で生産された素材は、外国から輸入された木材などと共に、県内各地の製材工場で加工され、製材品となり県内外で消費される。
 五五年の素材生産量は八〇万五〇〇〇m3、製材品の出荷量は一〇一万五〇〇〇m3で、それぞれ全国の二・四%、二・九%を占める。また同年のしいたけ生産量は、乾燥しいたけ一二八三トン、生しいたけ一一七六トンで、それぞれ全国の九・四%、一・五%を占める。これら林産物の全国順位は、素材が一二位、製材品が九位、乾燥しいたけが三位で、愛媛県の林業は全国的に高い地位にあるといえる。