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愛媛の祭り(平成11年度)

3 木偶人形に心をこめて

 愛媛県の人形芝居を演じる一座には、中予地区に「伊予源之丞(げんのじょう)」、南予地区に「大谷(おおたに)文楽」「朝日(あさひ)文楽」「俵津(たわらづ)文楽」「鬼北(きほく)文楽」の5座が存在している。各一座はいろいろな経緯があったにせよ、なべて淡路(あわじ)人形浄瑠璃(じょうるり)の流れを引きながら今日に至っている。
 各座は、阿波(あわ)の名工の作になる人形頭(がしら)も多く所持している。また各座は高齢化のうねりのなかで、義太夫(ぎだゆう)・三味線(しゃみせん)弾きの育成や人形遣(つか)いの人数確保などの諸問題に悩みつつも、木偶(でこ)人形を愛し、心を込めてその芸の真髄を披露し、人々を魅了し続けている。