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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅲ-八幡浜市-(平成24年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2節 伝統文化を守る-喜木の四ツ太鼓-

 八幡浜市保内(ほない)町喜木(きき)にある八幡(はちまん)神社の秋祭りは、現在、10月の第3日曜日に行われ、祭り当日は多くの人でにぎわう。戦前は10月25日に行われていたが、昭和38年(1963年)からは、住民の希望で10月19日に変更され、平成23年(2011年)に現在のように改められた。
 喜木の八幡神社から保内町神越(みのこし)の八幡神社までのお練(ね)り行事には、かつて牛鬼(うしおに)(磯岡(いそおか)地区)、徒歩練(かちね)り(町(まち)地区)、五(い)ツ鹿(しか)(神越地区)、稚児(ちご)の舞(まい)、神輿(みこし)、四(よ)ツ太鼓(だいこ)(町地区)、唐獅子(からしし)(城高(じょうたか)地区)が練り歩き、盛大に行われていた。しかし、担い手の若者が少なくなったことなどにより、牛鬼と五ツ鹿、四ツ太鼓、唐獅子はそれぞれ一時中断された。その後、昭和53年(1978年)ころに、およそ20年ぶりに牛鬼と五ツ鹿が復活し、現在も継続している。そして、平成24年(2012年)には、四ツ太鼓を復活させようという活動がなされ、約50年ぶりに四ツ太鼓の練りが行なわれた。喜木の四ツ太鼓は、豪華(ごうか)な刺繍(ししゅう)が施(ほどこ)された太鼓台の上で、小学校3、4年生の男児の乗(の)り子4人が唄に合わせて太鼓をたたき、練り歩く山車(だし)である。
 四ツ太鼓や八幡神社の秋祭りのようすについて、Aさん(大正13年生まれ)、Bさん(大正15年生まれ)、Cさん(昭和8年生まれ)、Dさん(昭和12年生まれ)、Eさん(昭和19年生まれ)、Fさん(昭和19年生まれ)、Gさん(昭和24年生まれ)、Hさん(昭和26年生まれ)から話を聞いた。