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愛媛の景観(平成8年度)

第2節 民家とくらし

 幾世代にもわたるくらしの歴史が刻まれている古い住まいは、生活様式の変化や過疎化などによって、次第にその姿を消していっている。
 本節では、県下に残る古い民家、学者・俳人などの旧宅・庵(いおり)を訪ね、古い住まいを追い求めながら、ふるさと愛媛のくらしの一端を明らかにしようとした。
 「1 郷愁を誘う」では、県下で最も古い真鍋家住宅が残る川之江市切山(きりやま)と大規模なかやぶき屋根を特徴とする土居家が残る東宇和郡野村町惣川(そうがわ)を取り上げ、それぞれの地域の人々のくらしとその変化の中にあって、ふるさとを愛し、地域づくりに努めている人々の姿を探ってみた。
 「2 文化の香り漂う」では、周桑郡小松町の近藤篤山(とくざん)の旧宅、松根東洋城が起居した温泉郡川内町の一畳庵(いちじょうあん)、松山市にある戦災を免れた栗田樗堂(ちょどう)の庚申庵(こうしんあん)に焦点を当てて、それぞれのまちの文化の香りをとらえようとした。