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臨海都市圏の生活文化(平成7年度)

2 終着駅は始発駅~西南四国の交通拠点~

【終着駅は始発駅】
 宇和島の郷土史を研究している、国鉄宇和島機関区OBの**さんと宇和島史談会の**さんから、「おーと、これはおもしろいねえ。」と思う話を、聞かせてもらった。
 「宇和島は、予讃線の『終着駅』であると同時に、日本の鉄道史の『始発駅』でもあるんですらい。宇和島出身の大和田建樹は、『鉄道唱歌』で全国的にも有名ですがなし。ほかに、もう一つあるんですらい。
 明治5年(1872年)10月14日に、日本初の鉄道が新橋~横浜間に開通しましたがなし、その建設の推進には、宇和島藩8代藩主の伊達宗城(だてむねなり)(1818~1892年)の貢献が大きかったんですらい。ちょうど、明治2年(1869年)に、『民部卿(きょう)』(土木、地理、通商などをつかさどる民部省の長官)兼『大蔵卿』(今の大蔵大臣)になっており、大隈重信や伊藤博文などの上司として、鉄道建設の推進役として重要な働きをしておるんです。
 宇和島にゆかりのある人の手によって、日本初の鉄道が敷設されたわけですから、そういう意味で、『終着駅宇和島は、日本の鉄道史の始発駅である。』とも言えるんですらい。」