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身近な「地域のたからもの」発見-県民のための地域学入門-(平成22年度)

3 普及推進活動の取り組みと成果

 平成3年度から始めた「地域文化調査研究活動事業」と「郷土学(愛媛学)普及推進事業」、それらを統合して平成15年度から実施している「えひめ地域学調査研究普及推進事業」、この三つの事業を通して、報告書の刊行やシンポジウム・講座の開催など、様々な取り組みを行い、愛媛学を推進してきました。
 例えば、平成4年度には、愛媛学の普及啓発を図るため、『愛媛学のすすめ』を刊行しました。『愛媛学のすすめ』には、同年度に開催した「愛媛学シンポジウム」での加藤秀俊氏の講演、讃岐幸治氏(愛媛大学)・米地文夫氏(岩手大学)・伴野朗氏(小説家)・池内恵吾氏(愛媛放送)・常磐井忠伽氏(郷土研究家)によるパネルディスカッション「愛媛学への提言」、松友孟氏(元愛媛県副知事)・讃岐幸治氏による特別対談「愛媛学提唱者は語る」などを掲載し、県として愛媛学を推進する姿勢を明確にしました。
 平成5年度から11年度までは、『わがふるさとと愛媛学』を毎年度刊行しました。これは、県内各地でシンポジウム(愛媛学セミナー・愛媛学トーキング)を開き、識者や地元の研究家が、その地域の特徴的な歴史・文化遺産を取り上げた対談や報告を行い、その記録を刊行して、愛媛学の普及を図るものです(図表3-1-1参照)。各地の対談や報告を読むと、地元の人による調査研究のおもしろさや重要さが伝わってきます。なお、『愛媛学のすすめ』『わがふるさとと愛媛学』は、県内の各図書館にて閲覧できます。
 また、毎年度、報告書にまとめた調査研究の成果を、担当者が分担して生涯学習講座で話し、県民の皆さんに還元しています(写真3-1-1参照)。多いときは年間10講座を開講した時期もありましたが、近年は4講座を開講し、県総合科学博物館(東予)、県生涯学習センター(中予)、県歴史文化博物館(南予)でそれぞれ実施しています。参加した方々からは、「こうした聞き取りは貴重な記録になる。ぜひ今後も継続してほしい。」という声が多く寄せられています。
 また、平成15年度からは出前講座を実施しています。県内の市町や学校、任意の団体などが主催する、およそ20人以上の方が参加される集会に、要望により県教育委員会の職員を派遣し、講義を行います。毎年、県内各地から多数の要望があり、平成22年度は、20年度に調査研究した「えひめ、女性の生活誌」の出前講座を今治市の菊間公民館で行ったり、21年度に調査研究した「えひめ、昭和の街かど」を愛南町の御荘文化センターで行ったりするなど、15会場で約900人の方々が受講されました。
 平成22年度には、新しい取り組みとして、県生涯学習センターのスポット講座「愛媛の町並み探検講座」を実施しました。前年度調査した「えひめ、昭和の街かど」を基にした生涯学習関連講座として行い、実際に今治市の波止浜を歩き、街かどに残る文化遺産を見学しました(写真3-1-3参照)。

写真3-1-2 ふるさとおもしろ講座

写真3-1-2 ふるさとおもしろ講座

平成22年8月撮影

図表3-1-1 ① 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

図表3-1-1 ① 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

平成5年度から11年度まで刊行された『わがふるさとと愛媛学』から作成。

図表3-1-1 ② 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

図表3-1-1 ② 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

平成5年度から11年度まで刊行された『わがふるさとと愛媛学』から作成。

図表3-1-1 ③ 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

図表3-1-1 ③ 『わがふるさとと愛媛学』にある愛媛学のテーマ等一覧

平成5年度から11年度まで刊行された『わがふるさとと愛媛学』から作成。

写真3-1-3 波止浜の街かどを歩く

写真3-1-3 波止浜の街かどを歩く

今治市波止浜。平成22年11月撮影