データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

県境山間部の生活文化(平成5年度)

(1)地域のイメージ

 県境山間部の人々が、自分たちの住んでいる地域に対してどのようなイメージを抱いているか、地域のイメージを示すと思われる10個の言葉について質問し、それぞれの結果を加重平均し、イメージ指数を求めた。プラスのイメージとしては、①自然62.8、②美しい48.1、③おだやか42.3、④深い19.6などが上位を占めている。その反面、マイナスのイメージとして、①不便33.8、②古い28.1、③狭い17.1などを挙げている。これを宇和海沿岸地域(以下「宇和海」という。)と瀬戸内海の島々(以下「瀬戸内」という。)の調査と比較すると、県境山間部の方が「自然」に対するイメージが強く、「明るい・豊か・おだやか」は弱い(図表2-2-1参照)。
 これは「穏やかで明るい瀬戸内海」と「緑豊かではあるがけわしい県境山間部」という自然環境の違いを明確に表していると思われる。
 さらに、この地域は過疎地であり、若者の定住が重要な課題となっているので、若者(20~34歳)についてみると、プラスのイメージでは、「自然」「潤い」が他の年齢層より強く、マイナスのイメージでは「不便」「古い」「暗い」が強いようである(図表2-2-2参照)。
 次に、地域のイメージを色に例えてみると、①緑色76.9、②青色26.3、③黄緑19.0、④水色18.1の順である。瀬戸内や宇和海と比べて見ると、県境山間部は「緑色」が圧倒的に高く、宇和海や瀬戸内の特色である「青色」と「だいだい色」が低い。県境山間部の人々は自分の住んでいる地域に対して、当然のことながら緑豊かな自然に恵まれた地域であるというイメージを強く抱いているのを裏付けている (図表2-2-3参照)。

図表2-2-1 イメージ指数(地域別)

図表2-2-1 イメージ指数(地域別)


図表2-2-2 イメージ指数(年齢層別)

図表2-2-2 イメージ指数(年齢層別)


図表2-2-3 色に例えた印象(地域別)

図表2-2-3 色に例えた印象(地域別)