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わがふるさとと愛媛学Ⅶ ~平成11年度 愛媛学セミナー集録~

Ⅰ 海道の塩の島を語る

■目 的
 「伯方の塩」で知られる伯方町の歴史や文化に焦点を当て、身近に貴重な調査対象があることを有識者の対談から浮き彫りにする。それとともに、地元在住の方々による調査研究活動の実践例とその成果について発表を得、発表者同士の討論や質疑応答を通じて、塩とかかわりながら展開されてきた伯方町のくらしや風土を多角的に考察する。そして、身近な地域学習-愛媛学-への参加を呼び掛ける。

■内 容
 □開催日 平成11年9月12日(日)
 □場 所 伯方町社会福祉センター
 □テーマ 「わがふるさとと愛媛学」-海道の塩の島を語る-
 □主 催 愛媛県生涯学習センター
      伯方町教育委員会
 □日 程
  13 : 00~13 : 30 受 付
  13 : 00~13 : 40 開会挨拶(愛媛県生涯学習センター・伯方町教育委員会)
  13 : 40~15 : 00 対談講演
            県外講師:森  浩一(同志社大学名誉教授、考古学者)
            県内講師:長井 數秋(愛媛考占学研究所代表)
  15 : 00~15 : 10 休 憩
  15 : 10~16 : 30 ワークショップ〔地元の方々3人の発表と討論〕
            コーディネーター:長井 數秋(愛媛考古学研究所代表)
               地元発表者:村上 和馬(伯方町文化財保護審議会委員)
                     丸本 執正(製塩会社常務)
                     赤瀬奈智子(伯方町生活改善グループ会長)

■出演者プロフィール
 □対談講演(県外講師)
  〇森  浩一(同志社大学名誉教授、考古学者、京都市在住)
   「考古学は地域に勇気を与える学問」という理想のもと、精力的に全国各地の発掘・調査を手がけてきた学界の第一人
  者。日本海文化論を学界で定着させ、瀬戸内海史に関する報告も多数行っており、最近は南島の役割にも取り組んでい
  る。
   著書:『古代史の窓』、『日本神話の考古学』、『僕は考古学に鍛えられた』他

 □県内講師・コーディネーター
  〇長井 數秋(愛媛考古学研究所代表、砥部町在住)
   県内各地の遺跡等の発掘調査に尽力し、数多くの成果を収めるとともに、その業績は、『愛媛県史』や市町村史の編さん
  等に生かされている。また、県教育委員会で文化財行政に携わった経験も持つ。
   著書:『愛媛の考古学』他

 □ワークショツプ(地元発表者)
  〇村上 和馬(伯方町文化財保護審議会委員)
   伯方町誌歴史編の編集委員として編さんに携わるなど、町内の歴史・文化全般にわたって調査・研究活動に取り組み、そ
  れらについて造けいが深い。また、文化財の保護にも尽力している。
  〇丸本 執正(製塩会社常務)
   自然塩・塩田製塩の存続普及運動に取り組むなかで、自然塩生産の必要性が生じたことから、製塩会社設立に参画した。
  古代からの製塩技術の変遷についてなど、塩に関して造けいが深い。
  〇赤瀬奈智子(伯方町生活改善グループ会長)
   町特産の「伯方の塩」を使った新しい料理の考案に取り組むなど、女性の立場からふるさとの良さを見つめ直し、地域素
  材を生かした地域の活性化に尽力している。