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わがふるさとと愛媛学Ⅵ ~平成10年度 愛媛学セミナー集録~

◇21世紀の小田川

 昔の小田川には、メダカがいつでもどこでもたくさんいて、網がなくても手でよくとれていたと思います。今の小田川本流には、メダカは1匹もいません。メダカがいるのは、中央公民館前のミニ小田川の中間どころにわき水が出ている所がありますが、そこに背通りだけが黄色く光ったヤマトメダカがいます。いや、まだいます。五十崎凧博物館の玄関に向井千秋さんが宇宙へ連れて行ったメダカの子で、黄金メダカがいます。このメダカは、五十崎町の町長みずからが、東京まで迎えに行ったのです。メダカは、小さな魚体で観水の術を教えてくれる大切な魚だと思います。この大切なメダカのすめるきれいな小田川にしたいと思います。
 私の夢は、全ての淡水魚がきれいで栄養豊富な小田川へ遡上(そじょう)できるように流域の全ての方々と共に、小田深山・大野ヶ原・惣川(そうがわ)の小屋等の国有林にブナ等の落葉樹を植林し、また、来る21世紀には海水と淡水の交わる長浜町に淡水水族館と海水水族館ができ、流域全ての方々とひざを交えて楽しく交流できるような、日本一の水と魚の楽園をつくることです。
 私の好きな言葉は、「生き物は大切に、水は生きている。」です。
 これで、私の水の話を終わらせていただきます。御静聴ありがとうございました。