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わがふるさとと愛媛学Ⅵ ~平成10年度 愛媛学セミナー集録~

◇石岡神社の秋祭り

 石岡神社の年間の大きなお祭りといいますと、1月1日の歳旦(さいたん)祭に始まりまして、4月の春祭り、7月20日の夏越(なご)し祭り、10月14、15日の秋祭り、11月23日の新嘗(にいなめ)祭、最後に12月31日の歳越(としこし)祭です。
 その中でも、氷見(ひみ)の人が一番関心を持っていますのは、なんと言ってもだんじり祭りである秋祭りです。
 この秋祭りを詳しく説明しますと、10月14日は、まず本殿祭といいまして、氏子内の各屋台が神社に勢ぞろいし、神主さんに清めていただくとともに、だんじりの安全運行を祈願し、お祓(はら)いを受けます。その後、各総代さんが、番号札と御神札と総代のたすきを受け取り、だんじりは各自の町内を自由行動で巡行します。
 10月15日には、宮出しから宮入りまで、一日中、すべてのだんじりが御神輿(ごしんよ)の御供をして統一行動をとります。最近は道路等が整備されまして、地区内をゆっくりと回れるような条件整備ができたことで、統一行動も非常に盛り上がってきたのではないかと思います。なお、その道中には、11か所の神楽(かぐら)所で祭事のお祓いがありますので、その近くの氏子さんで直接お祭りに来られない人は、ここでお祓いを受けることができます。
 次に、だんじりの新調についてお話をしたいと思います。石岡神社で、だんじりの新調が始まったのは、昭和54年(1979年)に「楢木(ならのき)」が新しく新調されてからで、これを契機に、順次各地域が新調を始めました。また、だんじりの構造も、2階建てから3階建てへと移行していきました。その結果、現在では素晴らしい絵巻物が展開しているところですが、古いだんじりが次々によそへ出ているのも現状です。現在では、今までだんじりを持っていない集落もだんじりを新調されて、みこし2台と役だんじり2台(御供・御神楽だんじり)、だんじり23台の合計27台になりました。