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わがふるさとと愛媛学Ⅴ ~平成9年度 愛媛学セミナー集録~

◇「ODAの木協会」について

 私は「森を生かして」ということで、お話をさせていただきます。
 始めに、「ODAの木プロジェクト」の動向について簡単に説明しようと思います。私はこのプロジェクトに過去5年間かかわって来ましたが、今年(平成9年)の5月からは「ODAの木協会」という民間組織の団体を結成し、約30名の会員と共にグローバル・コミュニティの町づくりを目指して新たに出発しております。その内容は、国際化事業、環境教育事業、ブランド事業部の3事業部で成り立っております。そして、町民の皆さんにおかれては、毎月発行しております「ODAの木ニュースレター」で、多少は事業の経過を把握していただいていることと思いますが、環境教育事業の一つが小田深山の渓谷沿いの森を利用しての環境教育スクール「森の学校」への取り組みです。そこでは自然を題材にして、スキー場周辺・学校周辺・深山荘周辺を主体にフィールドとしています。始めのうちは、四季折々のプログラムを考えるのに、部会の会員と共に毎回思案の明け暮れでしたが、最近ではスタッフ全員が小田深山をよく知るようになり、リーダーを交代でできるようになってきました。また、「森の学校」を運営していくためには、スクール当日もさることながら、募集から受け付け、名簿の作成、プログラムの構成と現地調査など目に見えない作業がたくさんあり、それらをうまく取りまとめてくれる事業部長とボランティアスタッフの会員がいればこそ、ここまでやって来れたのだと思っています。さらにもう一つ、小田深山というフィールドがあったということだと思います。つまり、整備された公園や河川敷では理解できにくい自然のままが小田深山にはどこにでもあるということで、「森を生かして」は「地の利を生かして」につながると思います。