データベース『えひめの記憶』
わがふるさとと愛媛学 ~平成5年度 愛媛学セミナー集録~
2 肱川での水泳教室と神伝流の伝承
(1)全国唯一の自然河川の水泳教室
今の水泳というとプールの水泳しか考えられないが、プールは死んだ水である。浅く短く流れもない、小さな金魚鉢のようなものである。平成4年で41回になるが、我々はあえてこの肱川で、自然の生きた水で、水泳学校を開催し続けている。全国的にも、自然の川で水泳学校を開いておるのは大洲だけである。
肱川での水泳学校では、自然の川での楽しさを体験させ、生きた水に挑戦できる泳力、その時その場に応じた泳ぎのできる能力、水を侮らない、その心を育てさせてやりたい。
(2)泳法の伝承
寒中水泳大会も平成4年1月15日で40回を迎える。昭和47年に大洲神伝主馬流は市の無形文化財に指定され、また昭和60年には大洲神伝主馬流保存会が結成され、市の助成金と保存会の方々の会費により、活動を続けている。
神伝流の伝承と後継者の育成は、私たちの最大の目的であるが、近年は後継者も少ない状態である。毎年10月から行われることになっている温水プールでの、冬季練習会での一人でも多くの方の参加を期待している。