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愛媛学のすすめ

(1)調査内容・調査方法の模索

 ア テーマ設定

 次のような5か年計画を立て、愛媛県の生活文化について調査研究する予定である。

  平成3年度 瀬戸内の島々の生活文化

  平成4年度 宇和海と生活文化

  平成5年度 県境山間部の生活文化
 
  平成6年度 内陸河川流域部の生活文化
 
  平成7年度 臨海都市部の生活文化

 生活文化について調査研究するといっても、範囲が広過ぎるので、さらにテーマをしぼって、「昭和を生き抜いた人々の生活文化」とした。その理由は、①社会の変化がこれまでになく急激であり、昭和の生活文化の変容について、各地域の古老が健在なうちに総合的な調査研究をしておく必要があること、②昭和の生活文化は、生き証人がおられるので、広く県民の方々も参加できること、③昭和の生活文化についての調査研究は、あまり行われていないこと、④地域を創ることやアイデンティティの確立のために、激動の昭和を生き抜いた人々の生きざまに学ぶことは意義があることなどによるものである。

 イ 調査方法の選定

 調査方法については、①郷土研究科の職員9名の専門としている内容が、歴史・地理・経済・農業・植物・海洋環境等と様々であるので、学際的・横断的な調査研究ができる方法であること、②広く県民の方々に実施できる方法であることなどを考えて、「聞き取り調査」や「実踏調査」などの現地調査を中心にして行うことにした。当然のことながら、実際に聞き取ったりした内容については、文献等で裏付けをすることにした。