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愛媛学のすすめ

3 パネルディスカッション「愛媛学への提言」

讃岐
 それでは、「愛媛学への提言」のテーマで、シンポジウムを開催させていただきます。このシンポジウムのコーディネーターを務めることになりました私、ちょうど伊予に来まして22年になりますが、生まれは薩摩で、名は讃岐と申します。よろしくお願いします。
 生まれは薩摩ながら、今やどっぶりと愛媛につかっているということと、パネリストの中で一番若くて、パネラーの先生方も言いたい放題言えるのではないかということで、この役目が回ってきたのではないかなと思っております。
 しかし、それにしましても、先程加藤先生の話をお聞きして、段々不安になってきました。愛媛学って一体何だろうか。初めて聞く言葉でありますし、具体的にどういう学問なのかはっきりしたイメージがわきにくい。これは会場にいらっしゃる皆さん方も、同じ思いではないかなと思っております。何せ、愛媛学というのは、既成の今までの物理学とか生物学、歴史学というような出来上がった学問ではなく、これから何とか作っていきたい、そんな願いみたいな学問です。あるいは今後、愛媛という地域について皆で調べていったら、もっと何かができるのではないか、そういう運動論として愛媛学みたいなものを目指していこうということです。ですから、誰もがこれに対する権威のある人というのはおりません。何せ私などは、16万人(全国の学者の数)の中の一人にすぎません。この分野では全く素人です。皆が素人で、その素人同士が集まって、これから愛媛学なるものを作っていきたい、そのキッカケになればとの思いから開いたのがこのシンポジウムです。気楽にやっていきたいと思います。
 では、これからどういう点に着目すれば愛媛学が可能なのか。できるとすれば、どういう方向・方法で固めていったらいいのか。パネラーのプロ級の先生方がおいでですので、いろんな方面から提言をいただきながら、大まかでも、輪郭が描ければいいのではないかなと思っております。そういう気持ちを持ちながら、進行させていただきたいと思います。