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愛媛学のすすめ

1 主催者あいさつ

 本日は、県下各地から多数の皆様方の御参加を頂きまして、「愛媛学シンポジウム」が盛大に開催できますことを、大変嬉しく存じます。
 また、本県の生活文化県政推進懇談会顧問をお引き受けいただいております加藤秀俊先生には、大変御多用の中にもかかわりませず御来県を賜り、基調講演を行っていただきますとともに、パネリストの先生方をはじめ関係者の皆様方には、当シンポジウム開催に当たり、格別の御理解と御協力を頂いたわけでございまして、深く感謝を申し上げます。
 さて近年、県民の文化志向の高まりなどに伴いまして、県内各地で、その地域の自然や風土、文化など、特性を生かした個性あるまちづくりを進める取り組みが大変盛んになって参りました。このような取り組みを通じて、先人から受け継いだすばらしい文化を次の世代へと伝えていくことは、私どもの大きな責務であると考えております。
 また今日においては、あらゆる分野を通じて、国際交流、県際交流、地域間交流など、さまざまな交流が活発に行われておりますが、「国際化とは、まず自分の国を知ることである」このような言葉がありますように、本県が外国あるいは他県との交流を促進して参りますためには、私どもが生活している愛媛のことを知ることが前提になると考えております。
 このようなことから、今回新しく、あらゆる角度から愛媛県を研究し、本県の将来像を見つめようとする「愛媛学」の確立に向けて、積極的に取り組んでいくことにいたしました。
 そして本日は、愛媛学シンポジウムを開催いたしまして、講演やパネルディスカッションにより、県民の方々が気軽に参加できる愛媛学のあり方について、皆様方とともに考えて参ることにいたした次第であります。
 どうか、このシンポジウムを通じまして、一人でも多くの方々が愛媛学に関心を持っていただきますとともに、郷土愛媛に改めて目を向けていただく契機となりますことを念願いたしまして、開会のごあいさつといたします。

  平成4年10月15日
                                           愛媛県知事 伊賀 貞雪