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遍路のこころ(平成14年度)

2 愛媛県の新四国

 愛媛県内に開創された新四国は、地域によって地四国・島四国・半島四国などと様々に呼ばれている。平成9、12年にえひめ地域政策研究センターが行った調査を基にして新四国の所在地等を示すと、図表2-2-2のようになる(⑧)。これによると、本県の新四国は主に江戸後期から平成の時代に至るまでに各地で創設されており、その地域分布は、南予地域に60か所、中予地域に28か所、東予地域に32か所の120か所である。
 『愛媛県史』によると、県下で最も古い歴史をもつ新四国霊場は、明和年間(1764年~1772年)以前に創設されたとみられる東予市・丹原町・小松町にまたがる「東予周桑新四国」であるという。一般に新四国を巡拝する日は、旧暦3、7、11月の各21日の「弘法大師の縁日」が多く、巡拝は1日あるいは数日かけて行われており、その日には、それぞれの霊場近くの人たちによってお接待なども行われている(⑨)。
 創始年代の判明している県下の79か所の新四国を大別すると、明治以前(~1868年)が23か所、明治年代(1868年~1912年)が32か所、大正年代(1912年~1926年)が13か所、昭和年代(1926年~1989年)が11か所となっている。創設の古い新四国は、上記の「東予周桑新四国」に続いて、「大島島四国」(1807年)、今治市・朝倉村・玉川町にまたがる「府中二十一ヶ所霊場」(1810年)等があげられる。

図表2-2-2① 愛媛県の新四国

図表2-2-2① 愛媛県の新四国

平成9、12年度のえひめ地域政策研究センターの調査資料より作成。

図表2-2-2② 愛媛県の新四国

図表2-2-2② 愛媛県の新四国

平成9、12年度のえひめ地域政策研究センターの調査資料より作成。

図表2-2-2③ 愛媛県の新四国

図表2-2-2③ 愛媛県の新四国

平成9、12年度のえひめ地域政策研究センターの調査資料より作成。