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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業17ー宇和島市①―(令和元年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第1章 昭和の町並みをたどる

 宇和島(うわじま)市は平成17年(2005年)、旧宇和島市と北宇和郡吉田(よしだ)町、三間(みま)町、津島(つしま)町が合併して誕生した。県南西部に位置し、北は西予(せいよ)市、南は南宇和郡愛南(あいなん)町、東は北宇和郡鬼北(きほく)町や松野(まつの)町、高知県に接し、西は宇和海に面している。慶長19年(1614年)に伊達秀宗が封じられてからは城下町として発展し、現在は南予地域の行政・商業の中心地となっている。また、リアス式海岸などの地形や温暖な気候など、その特徴を生かした柑橘栽培などの農業や、海面養殖などの漁業が盛んに行われている。
 本章では、旧三間町において、行政をはじめ、教育や産業、交通の要所として位置付けられてきた宮野下の地域と、高度経済成長期に入り、急激な人口流出が見られるなど、内陸部の農山村の特徴を示す旧津島町御槇の地域の、戦前から昭和40年代ころまでの町並みや生活についてまとめ、当時を生きてきた人々のくらしの一端を明らかにした。