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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業10-西条市-(平成28年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第1章 昭和の町並みをたどる

 愛媛県東部に広がる道前平野に位置する西条(さいじょう)市は、平成16年(2004年)に旧西条市、旧東予(とうよ)市、旧丹原(たんばら)町、旧小松(こまつ)町の2市2町が合併して誕生した。市域の南部一帯及び西部は、石鎚山を主峰とする石鎚山系や高縄山系を背景にして急峻(きゅうしゅん)な山岳地帯となっている。それ以外の地域は比較的緩やかな平坦部となっており、市街地が集積するとともに、県下有数の農業地域となっているほか、臨海部を中心に製造業をはじめとする数多くの企業が立地し、四国屈指の工業集積地ともなっている。また、市内の広範囲でみられる地下水の自噴井は「うちぬき」と呼ばれ、生活用水や農業用水、工業用水に広く利用されており、環境省の名水百選にも選定されている。
 本章では、合併前の4市町の中心商店街や市街地であった西条登道(のぼりみち)商店街、壬生川(にゅうがわ)地区、丹原商店街、小松商店街をそれぞれ取り上げ、それらの地区の昭和30年代から40年代ころの町並みについてまとめるとともに、町並み図を復元し、当時のくらしの一端を明らかにした。