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瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

3 近世の島々-伊予水軍の伝統-

   「春潮(しゅんちょう)や和寇(わこう)の子孫汝(なれ)とわれ」(高浜虚子)

 瀬戸内海は、波乱にとんだ戦国時代から信長・秀吉の統一政権、江戸幕藩体制の成立にかけて、激動の時代から一転して平和と安定の時代を迎えた。激しい潮流の落差2m、時速15kmという来島海峡に代表される瀬戸内海を舞台に活躍した伊予水軍の海賊衆や海人たちの伝統は、江戸時代の海運活動、商業流通活動、漁業活動などに脈々と受け継がれ、近世から近代にかけて島々の発展の母胎となった。