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瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

6 まとめ①

 今回の意識調査及びその分析からは、島の生活文化を十分にとらえるには至らなかったが、島の生活文化を将来に引き継いでいくためのヒントとして、以下の3点が示唆されたように感じる。

(1)島の長所は…

 瀬戸内の島々にはすばらしい長所があるということが、今回の調査結果からも改めて認識できた。なんといっても「すばらしい自然環境」、「あたたかく、粘り強く、明るい人々」、そして高齢者をいたわり、全国レベルに比べて安心して老後が過ごせる「同居率の高さと居住環境のよさ」など、現代社会の中でとかく軽視されがちな「人間らしい暮らし」にとって不可欠な要素がそろっている。
 若者が減り過疎化が進む中で、定住して働ける職場・産業の振興と、交通や保健医療施設など社会資本の一層の整備を望む声が強い一面もあるが、この地域ならではの長所を伸ばしつつ、心豊かな生活を過ごせるように将来のビジョンを描き、ぜひ実現してほしいと思う。

(2)情報の発信を…

 島外版では、北海道から沖縄まで全国6か所を対象に調査を実施したが、やはり、物理的距離以上に情報的距離を縮める必要性が大きいと感じられる。漠然としたイメージは島内版の結果とあまり差がないものの、「瀬戸内海は、まだ公害によって非常に汚れている。」など情報不足から生じる誤解も見られる。
 すばらしい瀬戸内の島々の真の姿を、広く全国にアピールすることが重要である。
 個々の島々だけで将来の生き残りを図ることは困難であり、島の長所を広く発信することにより、人の流れを変え、若者の定着に結びつけることが課題と言えよう。

(3)意外な事実も…

 これまでの調査によれば、《若い世代になるに従って、より個性的に、より余暇を生かした生活がしたいという傾向》が見られ、《今後もこのような生活志向の変化が強まっていくことが考えられる》と思われていた。ところが、今回の結果からは逆の傾向も読み取れ、高齢者の層ほど無難なものより個性的なものを選ぶ傾向がある。誤解を恐れずに言うならば、「若者の保守化・没個性化傾向」と見ることもできよう。全国あまねく共通のテレビ電波が飛び交い地域の個性が失われつつある中で、瀬戸内の島々にもその波は確実に押し寄せつつある。
 とくに島の生活文化の継承者である若者に対しては、島の魅力・すばらしさを再認識し、島の将来の発展につながるような個性的な生き方をして欲しいものである。

1 「瀬戸内の島々」について、あなたのイメージに近いものを選んで下さい。

1 「瀬戸内の島々」について、あなたのイメージに近いものを選んで下さい。


2 「瀬戸内の島々」の印象を色に例えるとどんな色ですか。(2つ選択)

2 「瀬戸内の島々」の印象を色に例えるとどんな色ですか。(2つ選択)


3 次に示す気質の中で、「瀬戸内の島々」に暮らす人々の印象に最も近いと思われるものを選んでください。

3 次に示す気質の中で、「瀬戸内の島々」に暮らす人々の印象に最も近いと思われるものを選んでください。


4 今住んでいるところは、住みよいですか。

4 今住んでいるところは、住みよいですか。


5 今住んでいるところに、どの程度魅力を感じますか。

5 今住んでいるところに、どの程度魅力を感じますか。