データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

第2節 島々の歴史的特質-島と海に生きた人々

 瀬戸内海の古代に思いをはせて、現代歌人の高野公彦(喜多郡長浜町出身)は、次のように歌っている。

   「見おろしの瀬戸の青海(あをうみ)この海を水行(すいかう)せしや遠き魏(ぎ)の人」
   「列車にてわたる青海この海を水行したる平家の綺羅(きら)や」 (「文化愛媛№28」)

 まさしく瀬戸内海は原始・古代より日本の東西を結ぶ海の大動脈であり、政治的・経済的・文化的交流における重要な海のハイウェイの役割を果たしてきたと言えよう。
 第2節では、わが国の東西交流と瀬戸内海の発展の上に大きな役割を担ってきた芸予諸島の上島(かみじま)、越智諸島と防予諸島の忽那(くつな)諸島における歴史的な特質について、海に生きた人々と海上交通を中心に大筋を展望する。