学び舎えひめ<you遊コラム>

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■ おさかな館だより「シロウオ」

春を告げる魚「シロウオ」は、ハゼ科の年魚です。年魚とは、アユと同じく、一年で一生を終える魚のことを言います。初春に孵化し、川から海へ旅立ったシロウオの稚魚は、1月初旬から川へ遡上をはじめます。下流の流れの緩やかな石の下に産卵室を作ります。
ヨシノボリやチチブなど他のハゼのメスは、卵が成熟した状態で巣に入るので、産卵後すぐに巣を去りますが、シロウオのメスは、2~3週間も巣で過ごし、この間に卵が成熟します。
産卵が可能になったシロウオは、ペアーで仰向けになり、巣の天井になっている石に卵を産み付けます。一匹のメスは、300~500個の卵を産みます。産卵後、メスは巣を去り、孵化までオスが卵を守ります。この後、シロウオは短い一生を終えるのです。
おさかな館では、毎年シロウオを特別展示していますが、今回この巣づくりや産卵の様子を見せようと取り組んでいます。小さな魚が、けなげに命をつないでいく様子を、是非、ご覧ください。
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