学び舎えひめ<you遊コラム>

■ 自然からのメッセージ その1 「野生動物との関わり方」①

9月。まだまだ厳しい残暑の最中とはいえ、暦の上では秋という季節に入りました。
 秋は春とともに生き物の移動の季節です。渡り鳥は毎年ほぼ同じ経路を辿って旅をすることが知られていますが、春から夏にかけて日本で子育てをした夏鳥たちは、秋になると東南アジアなど南の国へ旅立ちます。人家の近くで見かけるツバメなどもそうです。あの小さな体で毎年東南アジアと日本を往復しているなんて、すごいですね。この辺りでは、鬼が城山系の上空をタカの仲間やアマツバメなどが渡っていくのを観察することができます。鬼北地方の南側に位置する西海町高茂岬も、タカ類や小鳥類の渡りの観察ポイントとして有名な場所です。成川渓谷や滑床渓谷などで、旅の途中に羽を休めている普段は見かけない鳥に出逢えるチャンスがあるのもこの渡りの時期です。
 また、もう少し秋が深まると、夏鳥と入れかわりに冬鳥がシベリアなどの厳しい冬を避けて日本にやってきます。みなさんの家の近くにある池などにもカモが何種類かやってきますね。カルガモ以外の日本にいる野生のカモは渡り鳥で、日本で越冬する冬鳥です。
 さて、鬼北地方にはいろいろな野生動物が棲息していますが、そもそも野生動物ってどういうものなのでしょう。わたしたちは、野生動物とは、「自分の力で自然の餌をとって生きていける動物」だと考えています。(続く)
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