学び舎えひめ<you遊コラム>

コラム写真

■ 春を告げる虫 ツチハンミョウ

早春の庭や土手沿い、あぜ道などで、写真のような虫を見たことがありませんか?大きさは2cmほど。からだはブヨブヨ、鈍く藍色に輝いている、なんだか気持ち悪い虫です。大きなアリのようですが、カブトムシなどと同じ甲虫の仲間で、ツチハンミョウといいます。なんとハネがないため飛ぶことはできません。久万高原町にはツチハンミョウの仲間が5種生息していますが、写真のヒメツチハンミョウが最もよく見る普通種です。幼虫は、春に咲く草花に集まるハナバチ類に寄生するため、ハナバチ類の生息できる里山環境が維持されなければ世代を繰り返すことはできません。
 当館が今年最初に発見したヒメツチハンミョウは、2月22日に面河支所で発見された個体です。当館所蔵標本を調べてみると、これまでで最も早い採集記録は3月1日に久万高原町若山で採集されたもの。これも暖冬の影響かもしれませんね。
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