学び舎えひめ<you遊コラム>

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■ 土星 ~ 観望会一の人気者

最近は夜空を見上げると冬の星座がやや西の空へと傾いたものが目立っています。でも東の空にも明るい星が2つ並んで光っています。向かって左下のやや暗い方は、しし座の一等星レグルス、右上のやや明るい方は土星です。土星は太陽から14億kmという遠くにあります。このため太陽の周りを一周するのに、およそ30年もかかります。そこで地球から見る土星は、黄道12星座(星占いに登場する星座)を、30年かけて順番に巡っていくように見えます。しし座に位置する今年は、2月から6月にかけてが見頃となります。
 土星を有名にしているのは、なんと言ってもその環(リング)でしょう。観測技術の進歩により、現在では木星や天王星、海王星にも環があることが知られていますが、ふつうの望遠鏡で環を見ることができるのは土星だけです。ただしその形はいつも同じではありません。土星は環をいつも同じ方向に27度だけ傾けたまま回って(公転して)います。このため地球から見ると、大きく開いた環が見えたり、幅の狭い環が見えたりといった変化を繰り返すのです。現在見かけ上環の傾きが次第に小さくなりつつあり、3年後には真横から環を見ることになります。環の厚さは100mほどと非常にうすいので、この時には環のない土星が見えることになります。環がしっかり開いた土星らしい姿を見るなら、断然今年の春がお勧めです。天体観測館の60cm望遠鏡を使うと、初めての方でも簡単に見ることができます。一度観望会に参加して、その不思議な姿をご覧になってみませんか?  観望会日程表
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