愛媛の偉人・賢人の紹介
獅子 文六 しし ぶんろく (1893〜1969)

 小説家。演出家。神奈川県横浜市出身。本名岩田豊雄。フランスで演劇を学び、帰国後、戯曲の翻訳や演出、評論などに力を注ぎ、フランス近代劇に造詣の深い劇作家として知られた。また、久保田万太郎・岸田國士らとともに、文学座の創立者の一人となる。昭和11年の最初の新聞小説『悦ちゃん』で好評を博し、以後、軽妙な筆致とユーモアのある作風で人気を集め、多くの作品を発表した。愛媛県にゆかりのある作品として、太平洋戦争直後、妻の郷里、北宇和郡岩松町(現宇和島市津島町)に疎開し、そこでの見聞を元に『てんやわんや』などの作品を発表した。

略歴
明治26(1893)年7月1日 神奈川県横浜市弁天通に、貿易商岩田商店を営む父茂穂と母アサジの長男として生まれる。
大正11(1922)年3月 演劇研究のためフランスに渡る。パリに滞在し、演劇を学ぶ。
大正14(1925)年8月 帰国。
昭和2(1927)年 文藝春秋社経営の新劇協会に入り、初演出をする。
昭和11(1936)年 最初の新聞小説「悦ちゃん」で好評を博する。
昭和12(1937)年 久保田万太郎・岸田國士らとともに、魅力ある現代人の演劇を創造することを目指し、文学座を創立する。
昭和20(1945)年12月 妻シズ子の郷里北宇和郡岩松町に疎開。
昭和22(1947)年10月 東京に戻る。
昭和23(1948)年11月 毎日新聞に「てんやわんや」を連載し始める。翌年4月まで連載。
昭和24(1949)年 新潮社から単行本として『てんやわんや』が刊行される。
昭和25(1950)年 『てんやわんや』が映画化。
昭和31(1956)年2月 『週間朝日』に「大番」を連載し始める。
昭和44(1969)年12月13日 76歳で永眠。墓所は東京都台東区の谷中墓地。

<関連図書>
  • 獅子文六『獅子文六全集』 朝日新聞社 1968年
  • 伊藤整『日本文学全集55 獅子文六』 集英社 1981年
  • 足立巻一『現代日本の文学30 獅子文六集岩田豊雄』 学習研究社 1982年
  • 愛媛県史編さん委員会『愛媛県史 文学』 愛媛県 1984年
  • 『新潮日本文学24 獅子文六集』 新潮社 1985年
  • 愛媛県史編さん委員会『愛媛県史 人物』 愛媛県 1989年
  • 獅子文六『悦ちゃん』 埼玉福祉会 1991〜92年
  • 獅子文六『大番』 ゼネックス 1997年
  • 獅子文六『てんやわんや』 毎日新聞社 1999年
(写真提供:大畑旅館)

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