愛媛の偉人・賢人の紹介
高橋 新吉 たかはし しんきち (1901〜1987)

 詩人。西宇和郡伊方村(現伊方町)出身。放浪生活を送った後、大正9年、『万朝報』のダダイズムに関する記事を読み、強烈な衝撃を受ける。その潜伏期間を経て、辻潤編『ダダイスト新吉の詩』が出版される。著者の特異な詩精神から生まれたこの作品は、当時の詩壇に大きな衝撃を与え、高く評価される。その後、思想的に禅の世界へと傾倒していく。振幅の激しい破天荒な生涯の中で、独自の詩の世界を展開した哲学的詩人であった。

略歴
明治34(1901)年1月28日 宇和島出身の高橋春次郎の子として西宇和郡伊方村小中浦(現伊方町)に生まれる。
大正元(1912)年1月 母と死別。
大正7(1918)年 八幡浜商業学校(現八幡浜高等学校)の卒業直前に上京し、退学。
大正9(1920)年8月15日 『万朝報』のダダの記事を読む。
大正10(1921)年12月 『まくはうり集』DAIを作る。
大正11(1922)年9月 「ダガバジ断言」を『週刊日本』に、「ダダの詩三つ」を『改造』に発表。
大正12(1923)年2月 『ダダイスト新吉の詩』を刊行。
大正13(1924)年9月 韓国に行き、韓国の詩人と交流をはかる。
昭和2(1927)年8月 八幡浜の万松寺で、足利紫山の「無門関」の提唱を3日間拝聴。
昭和3(1928)年10月 岐阜県伊深町の正眼寺での修業中に発病し、郷里で数年間静養。
昭和7(1932)年 上京し、禅に傾倒していく。
昭和11(1936)年4月 小説『狂人』を刊行。
昭和27(1952)年2月 『高橋新吉詩集』を刊行。
昭和40(1965)年7月 自伝『ダガバジジンギヂ物語』を刊行。
昭和47(1972)年10月 『定本高橋新吉全詩集』を刊行。翌年、これにより芸術選奨文部大臣賞受賞。
昭和60(1985)年11月 藤村記念歴程賞受賞。
昭和62(1987)年6月5日 86歳で永眠。墓所は宇和島市泰平寺。

<関連図書>
  • 『高橋新吉全集T〜W』 青土社 1982年
  • 『現代詩文庫 高橋新吉詩集』 思潮社 1985年
  • 鵜崎博『高橋新吉論』 河出書房新社 1987年
  • 平井謙『高橋新吉研究』 思潮社 1993年
  • 金田弘『高橋新吉 五億年の旅』 春秋社 1998年
  • 『県民メモリアルホール人物探訪 第3集』 愛媛県生涯学習センター 1999年
(写真提供:高橋喜久子氏)

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